「朝や昼はふつうに過ごせるのに、午後3時を過ぎると急に部屋が暑くなる」

「西向きのリビングだけ、エアコンをつけても夕方まで冷えない」

沖縄で窓のご相談をいただくなかで、この「西日の当たる部屋だけが暑い」というお悩みは本当に多くいただきます。

このページでは、沖縄の西日がなぜこれほどきついのかを、気象庁と国立天文台が公表しているデータをもとにご説明します。そのうえで、窓でできる対策を、できること・できないことに分けて正直にお伝えします。

西日の入るリビングの掃き出し窓に内窓(二重窓)を取り付けた施工例
西日の入るリビングの掃き出し窓に内窓を取り付けた例です

午後3時を過ぎると、部屋の空気が変わります

まず、次のような症状に心当たりはありませんか。

  • 午前中は快適なのに、15時を過ぎると急に蒸してくる
  • 西向きの部屋だけ、エアコンの設定温度を下げても冷えない
  • 夕方、窓ガラスやサッシの枠に触れると熱を持っている
  • カーテンを閉めているのに、カーテン自体が熱くなっている
  • 日が沈んで外が涼しくなっても、部屋の暑さがなかなか引かない
  • 窓際のフローリングや畳、家具の色だけが褪せてきた

沖縄の夏は、真昼より「西日」のほうがきついのです

意外に思われるかもしれませんが、沖縄の夏、南向きの窓にはそれほど強い日射が入ってきません。理由は太陽の高さにあります。

国立天文台 暦計算室のデータによると、那覇では2026年7月1日の南中高度(正午ごろ、太陽がいちばん高くなったときの角度)は86.9度です。90度が真上ですから、夏の沖縄の太陽は、ほぼ頭の真上まで昇ります。

太陽が真上にあるとき、その光は窓ガラスの面に対してほとんど平行に近い角度で通り過ぎていきます。庇(ひさし)やベランダがあれば、そこで受け止められます。だから沖縄の夏は、南の窓はむしろおとなしいのです。

ところが午後、太陽が西へ傾くにつれて高度はどんどん下がります。日の入り直前には高度0度、つまり地面と水平の方向から差してきます。この低い角度の光は、西向きの窓ガラスに真正面から突き刺さる形になります。

同じ夏の同じ日射でも、南の窓と西の窓では入り方がまったく違う。しかも沖縄は緯度が低く、夏の南中高度が高いぶん、この差が本土よりも大きく出ます。参考までに、同じ計算方法で求めた夏至の南中高度は、那覇が約87度に対して東京は約78度です。

那覇の日の入りは19時台。しかも太陽が沈む方角は「西北西」です

国立天文台 暦計算室のデータでは、2026年7月1日の那覇の日の入りは19時26分、そのときの方位角は296.4度です。真西は270度ですから、太陽は真西よりも26度ほど北寄り、方角でいえば西北西に沈んでいきます。

ここから、二つのことが言えます。

  • 西日にさらされる時間が長い。太陽の高度が下がりはじめる15時ごろから19時半近くまで、4時間以上にわたって低い角度の日射が続きます。ちょうど、ご家族が帰宅して夕食の支度をする時間帯と重なります。
  • 「西向き」の窓だけの問題ではない。夏の太陽は西北西に沈むため、北西向きの窓や、西からやや北へ振れた窓もまともに西日を受けます。「うちは真西じゃないから関係ないと思っていた」というお部屋が暑い理由は、たいていここにあります。

出典:国立天文台 暦計算室「日の出入り@那覇(沖縄県)2026年7月」

庇やベランダでは、西日を止められません

沖縄の住宅には、深い庇、花ブロック、雨端(あまはじ)など、強い日差しをよけるための工夫が古くから受け継がれています。これらはとてもよくできた仕組みです。ただし、効くのは「上から降ってくる日射」に対してです。

庇は水平に張り出しているため、太陽の高度が高いときほどよく効き、低いときほど効きません。ほぼ真上から照る沖縄の南中の日射には抜群に効きますが、高度10度や20度の西日に対しては、ほとんど何もしてくれません。

つまり「南の窓は庇でしのげているのに、西の窓だけどうにもならない」という状態は、設計が悪いから起きているのではありません。太陽の動きから見れば当然のことなのです。

和室の掃き出し窓に内窓(二重窓)を設置した沖縄の施工例
和室の掃き出し窓に内窓を設置した例。障子と併用しています

夏に部屋へ入ってくる熱の73%は、窓などの開口部から

一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会の資料によると、冷房を使っている時期に住宅の外から室内へ入ってくる熱のうち、およそ73%が窓や玄関ドアなどの開口部から入ってきます(従来の窓を使った住宅の場合)。屋根からは約11%、外壁からは約7%です。

外壁や屋根を触ればあれだけ熱いのに、なぜ窓なのか。壁や屋根には厚みと断熱材があり、熱が室内へ伝わるまでに時間がかかります。一方、ガラスは薄く、日射をそのまま透過させてしまいます。

そして西日は、その「透過」がもっとも大きくなる角度で当たっています。西の窓は、家のなかで熱の入口としていちばん大きい場所になっているわけです。

出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会/日本サッシ協会の公表資料

沖縄は、夜になっても建物が冷えません

気象庁の平年値(那覇、1991〜2020年の30年平均)を見ると、沖縄の夏の性格がよくわかります。

  • 7月の日最低気温は27.0度、8月は26.8度。夜になっても外気が下がりきりません
  • 7月の日照時間は227.0時間で年間最多。8月は206.3時間
  • 7月の全天日射量は1日平均20.9MJ/㎡で、これも年間で最も多い月です
  • 6月の平均相対湿度は83%。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、同じ室温でも体感温度が上がります

つまり沖縄では、西日で入った熱をその日のうちに逃がすことが構造的に難しい。だからこそ、そもそも入れないようにするほうが効きます。

出典:気象庁「那覇(沖縄県)平年値(年・月ごとの値)1991〜2020年」

カーテンやすだれで足りないことがあるのは、なぜか

西日対策として、まずカーテンや遮光ブラインドを試された方は多いと思います。これらがまったく無意味ということはありません。まぶしさや家具の日焼けには、しっかり効きます。

ただ、暑さについては限界があります。理由は単純で、これらはすべてガラスの内側にあるからです。

日射はまずガラスを透過して部屋の中に入り、そのあとカーテンに受け止められます。カーテンは熱を持ち、その熱は部屋の空気へ移っていきます。カーテンが遮ってくれているように見えても、熱はすでに室内に入ってしまっているのです。

ガラスに遮熱フィルムを貼る方法もあります。ただし既存ガラスの種類によっては熱割れの心配があり、複層ガラスや網入りガラスには施工できない場合があります。既存のガラスが何なのかを確かめずに貼るのは、おすすめできません。

外側で遮る方法と、沖縄ならではの難しさ

理屈のうえでは、日射は外で遮るのがいちばん効きます。よしず、すだれ、外付けシェード、アウターブラインド、シャッター。ガラスに届く前に止めてしまうのですから、当然です。

ところが沖縄では、屋外に取り付けるものには二つのハードルがあります。

  • 台風。毎年の暴風のたびに、外付けの日よけは取り外すか、破損を覚悟することになります。台風が近づくたびに脚立を出して外す作業を、何年も続けられるかどうかという問題です
  • 塩害。海に近い地域では、金属部材の腐食が本土よりずっと早く進みます。当店にも、玄関ドアや面格子が塩害で傷んだというご相談を多くいただきます

マンションの場合はさらに、窓の外側は共用部にあたるため、管理規約で外付けのものを認めていないことがほとんどです。

こうした事情から、沖縄では「外で遮る」がなかなか実行できません。結果として、室内側で完結し、台風にも塩害にも影響されない方法が現実的な選択肢になります。それが内窓です。

内窓(二重窓)は、西日にどこまで効くのか

内窓(二重窓)は、いまある窓の内側にもう1枚の窓を取り付けて、窓を二重にする工事です。西日に対しては、二つの働きがあります。

  • ガラスそのもので日射を減らす。遮熱タイプのガラスを選べば、室内に入ってくる日射熱の量を減らせます
  • 空気の層で熱を伝わりにくくする。既存の窓と内窓のあいだにできる空気層が、外の熱を室内へ伝えにくくします

ここで正直に申し上げておきます。内窓を入れても、西日が完全になくなるわけではありません。窓である以上、光は入りますし、まぶしさがゼロになることもありません。

それでも、「夕方に窓際へ立つと熱気を感じる」「エアコンをつけても西の部屋だけ冷えない」という状態は、多くのお宅で変わります。

なお当店では、「何度下がります」といった数字を、現地を見る前にお約束することはしていません。効果は建物の構造、窓の大きさと枚数、方位、お使いのエアコン、周囲の建物の状況によって大きく変わるからです。実際に見せていただいたうえで、正直にお伝えします。

エアコンの効きそのものについては、沖縄の夏の暑さ対策のページでも詳しくご説明しています。

西日の部屋は、ガラスの選び方が変わります

内窓に使うガラスには、大きく分けて断熱タイプ遮熱タイプがあります。どちらもLow-E複層ガラスと呼ばれるものですが、性格が違います。

  • 断熱タイプ……日射をある程度取り込みながら、熱の出入りを抑えます。冬の寒さ対策に向いています
  • 遮熱タイプ……日射熱が室内に入るのを抑えることに重きを置いています。夏の暑さ、とくに西日に向いています

このとき目安になるのが日射熱取得率という数値です。ガラス面に当たった日射熱のうち、どれだけが室内へ入ってくるかの割合を表したもので、数値が小さいほど遮熱性能が高いことになります(参考:AGC「日射遮蔽(遮熱)」、板硝子協会「ガラスの仕様と枠の種類に応じた窓の熱貫流率・日射熱取得率」)。

沖縄は、冬に日射を取り込む必要よりも夏に遮る必要のほうがはるかに大きい地域です。ですから西日の入る部屋には遮熱タイプをおすすめすることが多くなります。

ただし、同じお住まいでも部屋の向きによって最適解は変わります。「沖縄だから全部遮熱」と一律に決めるのではなく、部屋ごとにご提案しています。ガラスごとの費用の目安は料金のページをご覧ください。

家具やフローリング、畳の日焼けも西日が原因です

暑さと並んでご相談が多いのが、日焼けによる色あせです。

  • 窓際のフローリングだけ色が変わってきた
  • 畳が赤茶けてきた
  • ソファやラグ、カーテンの色が抜けてきた

西日は太陽の高度が低いぶん、部屋の奥まで差し込みます。南の窓なら窓際の足元だけで済む日だまりが、西の窓では部屋の反対側の壁まで届きます。だから被害の範囲が広くなるのです。

内窓のガラスにUVカット性能のあるものを選べば、紫外線による褪色を抑える助けになります。ただし色あせは紫外線だけでなく可視光線でも起こるため、日焼けが完全になくなるわけではありません。ここも正直にお伝えしておきます。

私たちにできないこと、正直にお伝えします

当店は窓とドアの専門店です。次のことはお引き受けしていません。

  • 屋根や外壁の断熱工事、遮熱塗装
  • エアコン本体の修理、クリーニング、取り付け
  • 外付けシェードやオーニングなど、屋外側に取り付ける日よけ
  • 「必ず何度下がります」というお約束

現地を拝見して、暑さの原因が窓以外にあると判断した場合は、その旨をはっきりお伝えします。窓を工事しても解決しないと思えば、そう申し上げます。売上のために不要な工事をおすすめすることはしません。

沖縄の住宅で内窓の取り付け工事を行うマドアーズ!沖縄のスタッフ
現地を確認したうえで、窓ごとに必要な工事をご提案します

工事は最短1日、壁は壊しません。国の補助金も使えます

内窓は既存の窓枠の内側に取り付けるため、壁を壊す必要がありません。1か所あたりの取り付けは1時間前後、一般的なお住まいであれば1日で終わることがほとんどです。

家具の移動も窓まわりだけで済み、お住まいになったまま工事できます。ご相談から工事完了までの流れはご依頼の流れのページにまとめています。

費用については、国の先進的窓リノベ2026事業が使えます。断熱性能の条件を満たす内窓であれば、暑さ対策が目的であっても補助の対象です。1住戸あたり最大100万円で、当店は登録事業者ですから申請はすべて当店が代行します。

締め切りは「2026年12月31日」ではなく、予算がなくなった日です。沖縄で使える補助金の全体像は補助金のページをご覧ください。

実際の工事の様子は施工事例のページでご覧いただけます。

よくあるご質問

遮熱タイプのガラスにすると、部屋が暗くなりませんか?

遮熱タイプのLow-E複層ガラスは、熱を通しにくくしながら光は通す設計になっています。とはいえ、まったく変わらないというわけでもありません。ガラスの色味によって見え方が変わりますので、気になる場合はサンプルをお持ちしてご覧いただきます。

賃貸やマンションでも取り付けられますか?

内窓は既存の窓の内側、つまり専有部分に取り付けるため、多くのマンションで施工できます。ただし管理規約の確認は必要です。賃貸の場合はオーナー様の承諾が要ります。手続きについてもご相談ください。

西日の部屋だけ、1か所からでもお願いできますか?

もちろん可能です。むしろ、いちばんお困りの部屋から始めることをおすすめしています。効果を実感されてから、寝室や子ども部屋へ広げていかれる方が多くいらっしゃいます。

台風のとき、内窓は割れませんか?

内窓は屋内側にありますので、飛来物が直接当たることはありません。ただし、内窓は外側のガラスが割れたときの飛散を止めることを目的とした製品ではありません。台風への備えとしては、雨戸やシャッター、防犯合わせガラスなど外側での対策をご検討ください。窓リフォームのページでご案内しています。

騒音も気になるのですが、一緒に相談できますか?

はい。内窓は防音にも働きます。とくに基地や航空機の騒音でお困りの方は、基地・航空機騒音の防音対策のページもあわせてご覧ください。そのほかのご質問はよくあるご質問にまとめています。

まずは、西日の入る部屋を見せてください

現地調査とお見積りは無料です。実際にその部屋を見せていただいたうえで、窓でどこまで変えられるのか、どこは変えられないのかを正直にお伝えします。

お問い合わせはこちらから、お気軽にご相談ください。那覇市浦添市をはじめ、沖縄県内全域にお伺いしています。

参考にした資料:国立天文台 暦計算室「日の出入り@那覇(沖縄県)2026年7月」/気象庁「那覇(沖縄県)平年値(年・月ごとの値)1991〜2020年」/一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会・日本サッシ協会の公表資料/AGC「日射遮蔽(遮熱)」/板硝子協会「ガラスの仕様と枠の種類に応じた窓の熱貫流率・日射熱取得率」