高い階に住んでいると、風の音や窓の揺れが気になることがあります。台風のたびに「この窓、大丈夫かな」と不安になる方も多いと思います。

海沿いなら、風だけでなく潮風や強い日ざしも窓に当たります。音や暑さも合わせて気になる、という声もよく聞きます。

このページでは、風が強く感じる理由、台風のときにできること、窓まわりで変えられること、そして窓では解決しないことを順に整理します。窓の強さには、建物全体の設計が関わります。そこも先にお伝えしておきます。

風が強く感じるのはなぜか

気象庁の「風の強さと吹き方」という表には、次の注意書きがあります。風速は地形や周りの建物などに影響されるため、その場所の風速は、近くの観測所の値と大きく異なることがある、という内容です。同じ市内でも、海沿いの高い建物と内陸の低い建物では、風の当たり方が違って当然です。

沖縄は、人が住んでいる住宅のうち、鉄骨・鉄筋コンクリート造が93.8%、共同住宅が60.9%を占めます(沖縄県企画部統計課「令和5年住宅・土地統計調査 沖縄県結果の要点」、令和7年3月31日)。マンションに暮らす方が多く、高層階や海沿いの窓の悩みは身近な話です。

気象庁の表では、風が「非常に強い風」(平均風速20m/s以上25m/s未満)になると、屋根瓦や屋根葺材が飛散するものがある、固定されていないプレハブ小屋が移動・転倒する、といった例が挙がっています。また、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多く、大気の状態が不安定な場合などは3倍以上になることがあるとされています。台風のときは、平均の風よりも一瞬の強い風が窓に当たる、と考えておくと備えやすくなります。

台風のときに、今日からできること

台風の前後にできることは、どれも特別な道具がなくても始められます。くわしくは 台風の前にしておきたい窓の準備 と 台風と窓の関係 にまとめています。

  • 窓とレールの状態を見ておく。戸が閉まりにくい、鍵がかかりにくい、というときは早めに管理会社や施工店へ相談します。
  • 窓の近くのものを片づける。窓際に物があると、風で動いたり、割れたガラスの近くに置かれたままになったりします。
  • 風が強い間は、窓のそばから離れる。室内側でも、窓に近づきすぎないようにします。
  • 窓は閉めて、鍵(クレセント)まできちんとかける。
  • カーテンは閉めておく。万一ガラスが割れたときの飛散に備えるためです。
  • 雨が吹き込むときは、床に水がたまる前にこまめに拭く。吹き込みの原因は 窓から雨が吹き込むとき をご覧ください。
  • 風の音がひどいときは、すき間が原因のことがあります。窓がヒューヒュー鳴るとき も参考になります。

なお、内窓(インプラス)を付けている場合には、メーカーの注意書きがあります。次の節で紹介します。

窓まわりで変えられること

窓まわりで変えられることは、いくつかあります。窓の種類や向き、建物の条件によって、向き不向きが分かれます。

内窓(既存の窓の内側に付ける窓)

内窓 は、今ある窓の内側にもう1つ窓を付ける方法です。音や暑さ・寒さ、結露などに働きかけやすい方法として知られています。工事は1窓あたり短時間で終わることが多く、外壁や外観には手を加えません。マンションでも検討しやすい方法で、くわしくは マンションの内窓 に書いています。

ただし、内窓は強風に強くするための商品ではありません。LIXILの「インプラス 取扱い説明書」には、次の記載があります。

  • 「インプラス」は外窓の内側に取り付けることを前提としているので、耐風圧強度は外窓より低くなっている。
  • 外窓が開いている状態で強風が当たると、障子が脱落して事故やケガにつながるおそれがある。
  • 水密性能は考慮されていない。外窓が開いている状態で雨が当たると、室内側に漏水することがある。
  • マンションなどの高層階で、台風などの強風時に玄関や窓を開ける場合は、外窓を閉めたうえで「インプラス」を少し(3cm以上)開けてほしい。外気に面した窓が開くと、急激な圧力を受けて変形することがある。

これは1つの製品の説明書の記載です。他の製品の取扱いは、それぞれの説明書でご確認ください。この記載から言えるのは、強風や雨を受け止めるのは外窓で、内窓はその内側で働く、ということです。内窓を付けたからといって、台風のときに外窓を開けてよい、という意味ではありません。

カバー工法

カバー工法は、今の窓枠を残し、その上に新しい枠をかぶせて窓を新しくする方法です。ただし、マンションでは、窓まわりの工事に管理規約の確認や管理組合の承認が必要なことがあります(次の節で説明します)。ガラスだけの交換・修理は、当社では扱っていません。

フィルム・雨戸・シャッター

飛散防止フィルムは、ガラスが割れたときの飛び散りに備える方法です。窓の外側に付ける雨戸やシャッターは、飛来物への備えになります。どちらもマンションでは、設置の可否や取付け位置のルールが管理規約で決まっていることがあります。

窓では解決しないこと・向かないケース

  • サッシやガラスが風圧に耐える強さには、建物全体の設計が関わります。後から内窓を付けても、外窓の強度が上がるわけではありません。
  • 台風のときに、窓の外から飛んできたものが当たる場合は、内窓では防げません。
  • 窓ではなく、壁・外壁・換気口・排水口まわりのすき間から風や雨が入っていることがあります。
  • 既存の窓のレールや戸車が傷んでいるときは、まずそちらの調整や修理が先です。
  • 窓の開閉の仕組み上、内窓が付けにくい形の窓もあります。
  • 窓を替える・足すのは、窓の位置や広さによって、向き不向きがあります。

このように、窓を直しても解決しない悩みもあります。現場を拝見して、原因が窓かどうかから一緒に見ていきます。

賃貸・分譲マンションの場合

分譲マンションの窓(サッシ・ガラス)は、管理規約で共用部分として扱われていることがあり、交換や取替えには管理組合の承認が必要な場合があります。内窓のように内側に付けるものでも、管理規約で確認が必要なことがあります。工事の前に、管理会社か管理組合へ確認をお願いします。

賃貸の場合は、貸主(オーナー)や管理会社の承諾が先になります。退去のときの原状回復のルールも、契約書で確認してください。くわしくは 賃貸の窓リフォーム にまとめています。

迷ったときの見分け方

  • 風の音が気になる、すき間風がある:すき間の場所を探す。窓まわりで対応できる場合があります。
  • 雨が吹き込む:窓の水切りや排水の状態、枠まわりを見る。
  • 台風のときに窓が揺れる、ガタつく:外窓の状態は、建物全体の管理に関わります。管理会社へ連絡します。
  • 音・暑さ・結露が主な悩み:内窓が候補になります。費用の目安は 料金のページ をご覧ください。
  • 外窓そのものの強さが心配:管理組合・管理会社への相談が先です。

よくあるご質問

内窓を付けると、台風のときに窓が割れにくくなりますか。

窓が割れにくくなると言えるものではありません。内窓は、外窓の内側で使う前提で作られています。メーカーの注意書きでも、耐風圧強度は外窓より低いとされています。台風の備えは、外窓を閉めて鍵をかけることが基本です。

高層階では、台風のときに窓を開けてもよいですか。

開けないのが基本です。どうしても開ける必要があるときの注意として、LIXILの説明書には、外窓を閉めたうえで内窓を少し(3cm以上)開ける、とあります。製品によって取扱いは異なるため、お持ちの窓の説明書をご確認ください。

管理組合の許可がないと、内窓は付けられませんか。

マンションによって決まりが違います。内側に付ける工事でも、管理規約で届け出が必要なことがあります。先に管理会社へ確認するのが安全です。

海沿いの窓は、潮風でさびやすいですか。

窓の種類や使われ方で変わるため、一概には言えません。サッシの状態は、現場で拝見してご案内します。

このページで参照した資料

  • 気象庁「風の強さと吹き方」(平成12年8月作成、平成29年9月一部改正)
  • LIXIL「インプラス 取扱い説明書」(2025年10月、資料番号MAL-78S)
  • 沖縄県企画部統計課「令和5年住宅・土地統計調査 沖縄県結果の要点」(令和7年3月31日)

現地を見てから、お伝えします

高層階や海沿いの窓の悩みは、窓だけでなく建物の事情が関わります。ご相談をいただいたら、まず現地を見せていただき、原因が窓かどうかから確認します。窓の問題ではないと分かれば、そのままお伝えします。現地調査とお見積りは無料です。