内窓をつけたら、窓のまわりの水滴は減る。そう思っていたのに、朝になると、内窓と外窓のあいだのガラスが濡れている。内窓そのものは乾いているのに、奥の窓だけが濡れている。そんな場面で、「取り付けが悪かったのでは」と心配になる方は少なくありません。
先に言っておくと、内窓と外窓のあいだ(外窓側)に水滴が出ること自体は、メーカーの取扱説明書やよくある質問にも載っている現象です。ただし「仕方ない」で終わらせず、出やすくなる条件と、自分でできることがあります。
このページでは、メーカーの公式資料で確認できる範囲だけを使って、なぜそうなるのか、何をすれば減らしやすいのか、どこから先は施工店に見てもらったほうがよいのかを整理します。
なぜ内窓と外窓のあいだに結露が出るのか
LIXILの取扱説明書(インプラス)には、次の趣旨の記載があります。内窓を取り付けても外窓に結露が出る場合があり、室内の湿気を含んだ空気が内窓と外窓のあいだに閉じ込められ、冷やされた外窓側に結露することがある。窓の不具合ではない、という案内です。
YKK APのよくある質問(内窓設置後の外窓の結露)にも、同じ説明があります。室内の湿気を含んだ空気が内窓と外窓のあいだに閉じ込められ、冷やされた外窓で結露が起きる、という内容です。
つまり、しくみは次のとおりです。
- 外窓は、外の空気に近いので冷えやすい
- 内窓があると、室内の暖かさは外窓まで伝わりにくくなる
- それでも、室内の湿った空気は、内窓まわりから窓のあいだの空間へ入り込む場合がある
- その湿気が、冷えた外窓の面で水滴になる
YKK APの案内では、暖房中に内窓を少しだけ開けたままにすると、内窓と外窓のあいだには熱が伝わりにくい一方で、水蒸気が入り続けるため、結露が発生しやすくなる、とされています。熱は届きにくく、湿気だけが入る。この組み合わせが、あいだの結露の出やすい形です。
なお、LIXILの取扱説明書では、結露は「窓の表面温度が露点温度より低いと発生する」と説明されています。また、内窓(インプラス)を取り付けても結露が出る場合があり、なくすことはできないが、注意によって抑えられる、とも書かれています。
沖縄の湿度と、このしくみの関係
那覇の湿度は、気象庁の平年値(1991〜2020年)で、1月が66%、6月が83%、7月が78%、年平均が73%です。年間を通して、空気中の湿気が多い土地です。
メーカーの資料が説明しているのは、湿気を含んだ室内の空気が窓のあいだに入るというしくみです。室内の湿気が多い日が多いほど、その材料はそろいやすいと言えます。ただし、今回確認したメーカー資料は、暖房を使う季節を前提にした説明でした。沖縄の夏にエアコンで冷やした室内で何が起きるかは、確認できた資料の範囲では扱われていません。そのため、このページでは断定せず、「現地の窓の向き・使い方で変わる」とだけお伝えします。
今日からできること
メーカーの案内で確認できた内容を、順に並べます。
1. 暖房を使うときは、内窓をきちんと閉める
YKK APの案内は「暖房時は、内窓をきちんと閉めてください」です。わずかな開けっぱなしでも、水蒸気が入り続ける原因になるとされています。ロックまで閉めているか、一度見直してみてください。
2. 室内の水蒸気を増やさない
LIXILの取扱説明書では、次の工夫が挙げられています。
- 加湿器は控えめに使う
- 洗濯物はなるべく室内に干さない
- 浴室のフタを開けっぱなしにしない
- 水蒸気が出にくい暖房(エアコンなど)や、密閉型の暖房機(FFストーブなど)を使う
3. 室内の余分な水蒸気を、こまめに外へ出す
同じ取扱説明書で、換気扇を回す、窓を開けるなどして、こまめに屋外へ出すことが勧められています。水蒸気は、調理や食事、就寝中の体から、観葉植物、浴室や洗面所からも出ます。
4. 見つけたら、早めに拭き取る
LIXILのオーナー向け記事では、結露の水滴は窓枠のゴム部分やサッシにカビを生じさせることがあり、気づいたときに拭き取る習慣が勧められています。内窓と外窓のあいだは手が届きにくいことがありますが、内窓を開けて手の届く範囲を拭くだけでも、水滴を放置しにくくなります。
5. 長時間、内窓も外窓も閉め切りにしない
これは結露とは別の注意です。LIXILの取扱説明書には、内窓と外窓を長時間閉めたままにすると、外の環境によっては両方の窓のあいだが高温になることがある、と書かれています。高温になると、樹脂部分の変形・収縮・変色が起こる場合があるため、ときどき少し開けて換気するよう案内されています。
暖房期の「内窓をきちんと閉める」と、「ときどき少し開けて換気する」は、一見反対に見えます。後者は、窓のあいだが高温になることへの注意です。湿った室内の空気を入れ続けないこと、そして、閉め切りにしすぎないこと。この両方に気を配る、という整理になります。どれくらい開けるかの目安は、確認した資料には書かれていませんでした。
外窓の種類やガラスで違いは出るか
ここは、確認できた範囲が限られます。
YKK APの案内では、内窓を取り付けても、外窓(既設サッシ)に結露が出ることがある、とされています。外窓がどの種類なら、あいだの結露が出にくいか、あるいは出やすいか。その比較は、今回確認したメーカー資料には書かれていませんでした。そのため、「外窓が○○ならこうなる」とは言えません。
ガラスの種類についての説明は、結露全般について、次のように書かれています。
- 複層ガラスは、ガラス自体が複数枚になったもので、熱が伝わりにくく、結露が発生しづらくなる
- Low-E複層ガラスには、断熱効果が高いものと遮熱効果が高いものがあり、窓の向きや部屋の状況で選び分ける。YKK APの記事は、西日の強い窓には遮熱型、冬に日差しを入れたい南面の窓には断熱型を例に挙げています
- 樹脂製のサッシは、アルミサッシより熱を伝えにくいので、結露を減らしやすい
これらは窓全体の結露についての説明で、「内窓と外窓のあいだの結露」だけを狙った対策としては書かれていません。ガラス選びについては、内窓のガラス選びにまとめています。
窓まわりで変えられること、その限界
あいだの結露が続くとき、窓まわりで考えられる選択肢は次のとおりです。メーカーの説明の範囲でお伝えします。
| 方法 | 内容 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 使い方の見直し | 内窓を閉める、水蒸気を減らす、換気する | 費用がかからない。まずここから |
| 内窓まわりの隙間の見直し | 内窓の建て付け・パッキンの状態を施工店に点検してもらう | 隙間が原因かどうかは、現地で確かめる必要がある |
| 外窓のガラスや窓そのものの見直し | 複層ガラス、Low-Eガラス、樹脂サッシなど、断熱性を高める | 窓全体の結露についての説明。あいだの結露がなくなるとは言えない |
内窓まわりの隙間の点検は、メーカー資料に「この手順で直す」と書かれているわけではありません。ここは一般的な考え方で、実際に隙間が入口になっているかどうかは、施工店が現地で見ないと分かりません。
窓の変更をしても、室内の湿気が多い状態が続けば、水滴は残る可能性があります。LIXILの案内にあるとおり、内窓があっても結露が出る場合がある、なくすことはできないが抑えられる、という前提で考えるのが現実的です。
結露全般の考え方は窓の結露・カビでも説明しています。なお、外窓そのものをカバー工法で替える方法は窓のカバー工法にまとめています。
窓では解決しない・向かないケース
次のような場合は、窓の工事を増やす前に、ほかの原因を先に見たほうがよいことがあります。
- 室内の水蒸気が多い状態が続いている:洗濯物の室内干し、加湿のしすぎ、換気不足があると、窓を変えても水滴は出やすいままです。メーカー資料でも、水蒸気を減らすことが先に挙げられています。
- 内窓の使い方で起きている:暖房中に内窓が少し開いたまま、というだけでも、あいだの結露は出やすくなります。
- 「あいだ」ではなく、ガラスの内部が曇っている:複層ガラスの内側が曇っている場合は、水滴の問題とは別の相談になります。メーカーや施工店に状態を見てもらってください。
- 水が垂れて、床や壁がしみている:水の出どころが窓の結露だけとは限りません。窓まわりの防水や雨漏りの可能性は、窓の結露とは別の調べ方が必要です。
内窓の良し悪しや向き不向きは、内窓のデメリットにも正直に書いています。
賃貸・マンションの場合
賃貸住宅やマンションでは、外窓(サッシ)が共用部分の扱いになっていることがあり、窓の交換やガラスの変更が自由にできない場合があります。管理規約や貸主・管理会社の承諾が必要になることがあります。また、原状回復の取り決めによって、取り付けや撤去の考え方が変わります。
まずは、今ある窓を触らずにできる使い方の見直し(内窓を閉める、水蒸気を減らす、換気する)から始めるのが安全です。窓の工事を考えるときは、先に管理会社へ確認してください。詳しくは賃貸の場合とマンションの内窓をご覧ください。
施工店に相談する目安
メーカーの資料に「この状態になったら相談」という基準が書かれているわけではありません。以下は、一般的な目安としてお読みください。
- 内窓をきちんと閉め、室内の水蒸気を減らしても、毎日のようにあいだに水滴がたまる
- 外窓側だけでなく、内窓の室内側にも水滴が出る
- 内窓が閉まりにくい、閉めても隙間がありそうに見える
- サッシやゴム部分に黒いカビが目立ってきた
- 水が窓の下に溜まる、床や壁まで濡れる
- ガラスの内部が曇って、拭いても取れない
- 窓のあいだが熱くなり、枠の色が変わった、変形したように見える
相談の際は、「いつ(朝・夜・日中)、どの窓の、どこ(外窓側・内窓側)に水滴が出るか」を、スマートフォンで撮っておくと伝わりやすくなります。
よくあるご質問
内窓をつけたのに外窓が結露するのは、取り付けの失敗ですか
メーカーの案内では、窓の不具合ではない、とされています。室内の湿気を含んだ空気が内窓と外窓のあいだに閉じ込められ、冷やされた外窓に水滴ができる場合があるためです。ただし、内窓の建て付けや隙間が影響している可能性は、現地を見ないと分かりません。気になるときは、施工店に確認してもらってください。
結露を出さないようにできますか
LIXILの取扱説明書では、なくすことはできないが、注意によって抑えられる、と説明されています。内窓を閉める、水蒸気を減らす、換気する、といった使い方の工夫で、出にくくなる場合があります。
内窓を開けておけば、結露は減りますか
YKK APの案内は逆で、暖房中に内窓を少し開けたままにすると、水蒸気が入り続けて結露しやすくなる、というものです。一方で、LIXILは、閉め切りで窓のあいだが高温になることへの注意として、ときどき少し開けて換気するよう案内しています。目的が違う注意なので、暖房中は閉める、閉め切りが続くときはときどき換気する、と使い分けるのが整理しやすい考え方です。
窓のあいだの水滴は、放っておいても大丈夫ですか
LIXILの記事では、結露の水滴を放置すると、ゴム部分やサッシにカビが生じることがあると説明されています。気づいたときに、手の届く範囲で拭き取ってください。
このページで参照した資料
- LIXIL 取扱説明書「インプラス/防音・断熱内窓 FIX窓」(「インプラス取付け時の外窓の結露について」「樹脂形材の変色・変形・収縮について」ほか)
- YKK AP よくあるお問い合わせ「内窓設置後の外窓の結露を抑制する方法を教えてください。」(ビジネスのお客様向け)
- YKK AP リフォームコラム「内窓(二重窓・二重サッシ)とは?」(2026年3月)
- YKK AP リフォームコラム「結露の対策方法5選」(2026年3月更新)
- YKK AP 「窓の結露を軽減したい」
- LIXIL オーナーズ「100円ショップのアイテムでOK。結露はこまめな拭き取りを!」
- 気象庁 平年値(1991〜2020年)那覇
窓の水滴の原因が、使い方なのか、内窓の隙間なのか、窓以外なのかは、現地で見ないと分かりません。マドアーズ!沖縄では、現地を見せていただいてから、正直にお伝えします。現地調査・お見積りは無料です。窓の工事が必要ない、窓ではなく暮らし方の見直しで足りると分かれば、そう申し上げます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

