冷房をつけたら、窓が曇った。サッシのまわりがじっとり濡れている。床に水がたまっていた。沖縄の夏には、こうした相談が少なくありません。結露というと冬の現象を思い浮かべる方が多いのですが、湿度の高い土地では、夏にも起こります。

このページでは、まず「どこが濡れているか」で状況を整理します。そのうえで、今日からできること、窓まわりで変えられること、窓では解決しないことを、できるだけ正直に書きます。

冷房の部屋で、窓が濡れるのはなぜか

結露は、冷えた面に、湿った空気が触れると起こる現象です。メーカーの案内でも、室内外の温度差が大きく、室内の湿度が高いときに発生する自然現象で、季節を問わず起こるとされています。断熱サッシを使っていても、条件によっては発生することがあります(LIXIL「窓(サッシ)の結露を防ぐ方法」)。

つまり、冬だけの話ではありません。冷房で室内を冷やすと、窓まわりにも温度の低い部分ができます。そこに湿った空気が触れる条件がそろうと、水滴が出ることがあります。

沖縄は、夏の湿度が高い

那覇の月平均湿度は、気象庁の平年値(1991〜2020年)で、1月が66%、6月が83%、7月が78%、年平均が73%です。月平均気温は、1月が17.3℃、6月が27.2℃、7月が29.1℃、年平均が23.3℃です。夏は暑いだけでなく、空気がたっぷり湿っています。

住まいの事情も関わります

令和5年住宅・土地統計調査(沖縄県結果の要点、令和7年3月31日)では、沖縄の住宅は非木造が96.5%、うち鉄骨・鉄筋コンクリート造が93.8%、共同住宅が60.9%でした。結露の濡れやすさは、建物の向き・階数・換気・冷房の使い方でも変わります。

「どちら側が濡れているか」で整理する

濡れている場所で、考える方向が変わります。

  • 室内側のガラスやサッシが濡れる:室内の湿った空気が、冷えた窓に触れている可能性があります。
  • 外窓と内窓の間が濡れる:二重窓の場合、すき間に湿った空気が入り込んでいる可能性があります。

外側が濡れる場合は、どちら側がどの時間帯に濡れるかを、現地で確かめます。

今日からできること

どれも、すぐに試せることです。

  1. 湿度を測る。まず、部屋の湿度を知ることが出発点です。測り方は 温湿度計の選び方と測り方 にまとめています。
  2. 除湿を使う。YKK APの案内(2022年5月)では、室内の湿度対策として、エアコンのドライ運転や除湿器の利用が挙げられています。
  3. 水蒸気を出すものを減らす。LIXILの案内では、炊事、浴室、鉢植え、洗濯物の室内干し、加湿器などが水蒸気の出どころとして挙げられています。
  4. 濡れたら拭く。放置すると、カビや木部の傷みにつながることがあります。拭き取りの考え方は 結露とカビの基本 も参考にしてください。

窓まわりで変えられること

窓で変えられるのは、主に「窓の表面の温度」と「窓と窓のすき間の状態」です。部屋の湿度そのものは、窓では下がりません。

内窓(二重窓)

LIXILの案内では、既存の窓の内側に内窓を付けると、窓の間の空気の層が室外の影響をやわらげ、結露の発生を抑えると説明されています。室内側の窓の表面が冷えにくくなる場合があります。

一方で、同じ案内に、室内の状態によっては外側のサッシに結露が出る場合があるとも書かれています。これは冬の暖房時の例として書かれた注記です。

冬の暖房時の例ですが、内窓を付けても、結露の場所が変わることがあります。内窓まわりの結露の見分けかたは 内窓と外窓のあいだの結露 で詳しく書いています。内窓の全体像は 内窓のページ をご覧ください。

複層ガラス・断熱サッシ

LIXILの案内では、複層ガラスや断熱サッシにすることで、結露を抑えられるとされています。ただし、窓の種類や向きで変わります。

フィルム・カーテンなど

窓用フィルムやカーテンの、夏の冷房中の結露に対する効果は、今回確認できませんでした。LIXILの案内では、カーテンや障子は水蒸気が通り抜けるので、結露が起きやすくなる面があるとされています。

窓では解決しない・向かないケース

窓の工事は、万能ではありません。次のような場合は、窓を替えても変わらないことがあります。

  • 部屋の湿度が高いまま:窓では部屋の湿度は下がりません。除湿の見直しが先になります。
  • 水蒸気の出どころが多い:室内干し、加湿器、調理や入浴のあとなど。出どころを減らすことが近道です。
  • 雨水の侵入:濡れているのが結露ではなく、雨の吹き込みの場合は、別の原因です。窓から雨が吹き込む も確認してください。
  • エアコンの効きが悪い悩み:結露ではなく冷房の効率の相談であれば、エアコンが効かない も参考になります。

賃貸・マンションの場合

賃貸やマンションでは、窓やサッシが共用部分にあたることがあります。工事の前に、管理規約の確認や、大家さん・管理会社への承諾が必要です。退去時に元の状態へ戻す「原状回復」が求められる場合もあります。詳しくは 賃貸の窓の悩み と マンションの内窓 をご覧ください。

迷ったときの見分け方

  1. 濡れる面を確かめる:室内側か、外側か、窓と窓のすき間か。
  2. 時間帯を見る:冷房をつけた直後か、夜か、雨の日か。
  3. 湿度を測る:測り方は 温湿度計の選び方と測り方。
  4. 除湿を使って、様子を見る。
  5. それでも続く場合は、写真を撮って、いつ・どこが・どのくらい濡れるかを記録する。

この記録があると、窓が原因か、湿度が原因かの切り分けがしやすくなります。

よくあるご質問

冷房中の窓の結露は、カビの原因になりますか?

濡れた状態が続くと、カビが生えやすい環境になる場合があります。こまめに拭き取り、湿度を下げることが大切です。LIXILの案内でも、結露はこまめに拭き取ることが勧められています。

内窓を付ければ、夏の結露は止まりますか?

止まると言い切れません。内窓で室内側の窓の表面は冷えにくくなる場合がありますが、室内の状態によっては、外側のサッシに結露が出ることもあります(LIXILの注記は冬の暖房時の例です)。部屋の湿度の管理が、引き続き大切です。

補助金は使えますか?

内窓の工事は、補助金の対象になる場合があります。内容は年度で変わりますので、補助金のページ と 先進的窓リノベ2026(沖縄) をご覧ください。料金の目安は 料金のページ にあります。

このページで参照した資料

  • 気象庁「平年値(1991〜2020年)」那覇の月別気温・湿度
  • 沖縄県企画部統計課「令和5年住宅・土地統計調査 沖縄県結果の要点」(令和7年3月31日)
  • LIXIL「窓(サッシ)の結露を防ぐ方法」(よくあるご質問)
  • YKK AP お客様相談室「第2回 知って役立つガラスのギモン(後編)〜ガラスについての誤解とトラブル」(A-PLUG、2022年5月26日)

現地を見せていただいてから、正直にお伝えします

冷房中の窓の結露は、窓が原因のこともあれば、湿度や換気、冷房の使い方が原因のこともあります。まず現地で、どの面が、いつ濡れるのかを見せてください。窓の工事では変わらないと分かった場合は、そう申し上げます。現地調査とお見積りは無料です。お問い合わせはこちら からどうぞ。